★こどもの森です!
爽やかな初夏の気候が続いています。
だた、気温の変動がとても大きいので、衣服や寝具の調節をこまめに行ってあげましょう。
★運動会や遠足の季節です。
今年は3年ぶりに声出しOKですね。
ご家族の応援も人数制限なし。
めいっぱい楽しんじゃいましょう!
★さて感染症の流行状況ですが、概ね次のような感じです。
「RSをはじめとした咳・熱の症状>インフルA>コロナ」
胃腸炎や上気道のアデノウイルスもちょこちょこ目立ちます。
コロナ禍を経験して分かったことは、「子どもたちの感染症は大人が持ち込む」ということ。
3月中旬からのインフルの大流行は、マスクの着用推奨の緩和のちょうど1週間後からのスタートでした。
そこにゴールデンウイーク明けの5類移行も重なり、大人社会にインフルをはじめとした「カゼ症候群」が静かに蔓延していたのでしょう。
RSなどは、大人がかかると普通のカゼです。
これが子どもたちに広まり、このところの「せき風邪」の大流行が引き起こされたのだと思います。
★もちろん「コロナ5類」はそろそろのなりゆきと思います。
しかし、コロナ前に戻すことがベストかというと、そんなことはないと思います。
コロナ前より、もっとヘルシーで、地域差のない、心身ともに健やかな社会を目指したらいかがでしょうか?
★さて今日の話題は、「誤嚥を予防する」。
先日、愛媛県の保育園で、8ヶ月の赤ちゃんがりんごをのどに詰まらせて意識不明の重体になるという、痛ましい事件がありました。
★ちなみに、用語の復習ですが、
誤嚥は、食べものが気道を塞いで窒息すること、
誤飲は、食べ物以外を飲み込んでしまうこと、です。
ですから、
りんごは誤嚥、
タバコは誤飲です。
ちなみに、食物アレルギーのある食べ物を誤って食べてしまうことは、誤食です。
★話を元に戻しましょう。
今回の事件は、8ヶ月の赤ちゃんが7o程度に刻んだ生のりんご2かけを保育士がスプーンで口に入れたところ、急に泣き始めて、その後顔色蒼白となって容態が急変したというものです。
★ガイドラインを参照しますと、りんごは「完了期までは加熱して提供する」とされていますので、8ヶ月で刻みは無理であったと思われます。
8ヶ月の赤ちゃんの硬さの目安は「舌でつぶせる硬さ」です。
生のりんごはどんなに細かく刻んでも、舌でつぶすことはできません。
8ヶ月の赤ちゃん、苦しかったですね。
1日も早いご快癒をお祈りしています。
★ここで子どもたち(特に就学前の幼児)の誤嚥予防について考えてみましょう。
今回は食品側の要因についてまとめてみます。
大きく3つあります。
1)丸くつるっとしたもの
2)粘着性が強く唾液を吸収して飲み込みづらいもの
3)固くて噛み切りにくいもの
順番に見ていきましょう。
1)丸くてツルッとしている
*ミニトマト・ぶどう・さくらんぼ・うずらの卵・球形のチーズ:1/4以下にカット
*カップゼリー:小さなスプーンで少しずつ口に入れる。勢いよく吸って食べないこと。こんにゃくゼリーは控える。
*ソーセージ:縦半分以下に切る
*こんにゃく:1p以下に切り刻んだ糸こんにゃくを使用
*白玉団子:原則与えない
*飴・ラムネ・キャラメル・ガム・グミ:原則与えない
*ナッツ:4歳以上で細かく刻んで与える。
*枝豆:皿に出して、つぶして与える。絶対に口にはじき入れることはしない。
2)粘着性が強く唾液を吸収して飲み込みづらいもの
*餅、ごはん、パン類、焼き芋、カステラ、せんべいなど
水分を摂りながら食べる。
ひと口量を少なめに。
前のひと口を飲み込んだことを確認して次のひと口を与える。
よく噛むように促す。
*パサつく煮魚:味を染み込ませてしっとりさせる。
*ゆで卵:細かくしてからおかゆやじゃがいもペーストなどと混ぜて与える。
3)固くて噛み切りにくいもの
*エビ・貝・イカ・タコ
ごく細かく刻んで与えるのは2歳以降。
それまではミキサーなどで粉砕してポタージュなどにする。
*肉
ひき肉を活用するか、しゃぶしゃぶ用などの薄切り肉をごく細かく刻んでひき肉状にして用いる。
乳児期にとってはひき肉でも粒が大きいので、湯通ししてからすり鉢やフードプロセッサーで潰して「2度びき状」にして用いることも考慮。
ポロポロして飲み込みにくい時は、片栗粉でとろみをつける。
*葉物野菜・きのこ類:1p以下の短さにする
*のり:刻みのりをさらに細かくもみほぐす、青のり粉を使う
★大きめのものを与えることが「離乳食のステップアップ」と、勘違いされていることがあります。
離乳食の目的は安全にしっかりと栄養を摂らせること。
嚥下・そしゃく力に見合わない食材や調理法は命取りです。
★また食事のスタイルも大切です。
・食べ物を口に入れて歩き回らない。
・早食い競争はしない。
・投げ入れ食べはしない。
・椅子を揺らしながら食べない。
最低限、これらは守らせましょう。
<流行っている病気>
@咳・熱のカゼ、気管支炎、肺炎:RSなど
AインフルA
B胃腸炎 ノロなど
Cアレルギー性の咳、喘息、鼻炎